擬似マルチタスクの存在価値

擬似マルチタスク(ノンプリエンプティブマルチタスク)の存在価値について考えてみる。

(利点)
1. OSの実装が楽
2. アプリケーションをタスクに分割して開発できる。

(欠点)
3. アプリケーションがタスクの登録、切り替えを管理しないといけない。

欠点の 3. は、大きな工数を要する。利点の 2. は欠点 3. で打ち消されるか、若しくは欠点 3. のほうが大きい。

そもそも、利点 2. はタスクが独立していて初めて成立する利点である。半独立の擬似では効果も半減する。

つまり、アプリケーションプログラマ側からみると、擬似マルチタスクOSを買ってきて、マルチタスクアプリを書くよりも、シングルタスクでアプリを書いたほうがよっぽど楽にプログラム作成できる。

利点 1. に関しては OS を作る側、OSを売る側の利である。

じゃあ、擬似マルチタスクOSを自作すれば?、、、OSの製作に工数を費やして、そのOSのためにアプリの工数も増えて、、、全然だめである。

つまり、擬似マルチタスクは、OSを売るときにしか価値がない。

OSの売り手は、工数が減ってハッピー。増えたアプリの作成工数は、OSのユーザがかぶるのだから、売り手の知ったことではないのである。

まあ、擬似マルチタスクなんか、もう売っていないからいいけど。