\(\mu(e)=\infty\)の定義における仮定

108節の\(\mu(e)=\infty\)の定義の最後の部分に

(すなわち \(e_n \uparrow e\), \(\mu(e_n)\lt\infty\)なる集合列\(\{e_n\}\)の存在を仮定する。)

とある。"仮定する"ってなんだ?と思うが、これは \[ \begin{align} \mu(e)=\infty\ \Rightarrow\ \exists \{e_n\}\ \ e_n \uparrow e \land \mu(e_n)\lt\infty \\ \end{align} \\ \] を証明なしに認めるということだと思われる。証明なしに命題を認めるというのは公理を導入するということである。仮定する、、、云々と書かれるとわかりにくいが、公理が導入されているということである。

公理というと大げさなので、上の命題が成立するとき\(\mu(e)=\infty\)と定義する。と定義に含めることもできるが、証明なしの命題を導入するという状況に変わりはない。(公理を定義といっても状況は変わらない)

公理が妥当かどうかであるが、ユークリッド空間\(R^n\)における区間列の体積については妥当なかんじがする。また、最大集合\(\omega\)について公理をみとめれば、\(e\subset \omega\)については上の命題は証明できる(P403の定義の後ろ)

妥当というかユークリッド空間\(R^n\)においてはそういう区間列を構成できて証明できる(辺の長さが\(n\)の区間列とか)。なのでユークリッド空間ではこれは定理である